【LoL】思い込みを利用した戦略
孫子は「味方の意図や行動を隠しつつ、相手の情報を探り出すことで勝利の条件を作り出せる」と説いています。
それはもちろんlolでも同じですが、それが簡単にできれば苦労はしません。
lolで情報を探り出す役割をこなすのは「ワード」ですが、相手も同じようにワードを使っています。
相手ワードを看破するにしても限度があるので、『孫子』の説く、味方の意図、行動を完全に隠すのは不可能だと言えるでしょう。
そこで相手に渡った情報を逆手にとる方法がいくつかあるので紹介します。
一つは自分がジャングラーのときです。
たとえばトップにガンクに行ったけど、相手のワードが置かれて存在を知られてしまったとします。
相手は急いでレーンを下げたり、すぐに逃げられる位置に陣取るでしょう。
こちらのガンクは失敗です。
その時、その場を立ち去るように動くことで相手に「ガンクを防いだ」と思わせます。
そうしたら今度はワードに引っかからないように少し遠回りして、もう一度そのレーンにガンクします、それだけです。
警戒心の強い人には通じませんが、一度ガンクを防いだことで、「すぐにまた来ることはないだろう」と油断する人は割といます。
そこから派生して、一度ガンクを成功させた後にレーンの茂みに残り続け、TPなどで戻ってきた相手に即もう一度ガンクをかけるという方法があります。
この方法は相手への精神的なダメージが大きいので、それで平常心を失って諦めた立ち回りになってくれれば試合は壊れます。
もう一つは逃走していて茂みなどに入った際、逃げるのをやめて茂みから相手に攻撃を仕掛けるというものです。
ちょっとした小技ですが、距離を縮めれば、或いは先制攻撃できれば逆転できるかもしれない、というときに利用するといいでしょう。
ヘルスが減ると逃げるという選択しかできなくなる人がいますが、逃げながらでも返り討ちにできるかもしれないということは頭に入れておくとよいかもしれません。
こちらは逃げるゼドがj4を返り討ちにする動画です。
壁があるところでフラッシュを使う=壁の向こう側に逃げたに違いない、という思い込みを逆手にとって相手を翻弄しています。
この動きはCD解消のための時間稼ぎなのか、単に遊んでいたのかは分かりません。
咄嗟にこういう発想ができるようになりたいものですね。
【孫子】虚実篇(6)原文と意味
故にこれを策りて得失の計を知り、これを作して動静の理を知り、これを形して死生の地を知り、これに角れて有余不足の処を知る。
故に兵を形すの極は、無形に至る。
無形なれば、則ち深間も窺うこと能わず、智者も謀ること能わず。
形に因りて勝を衆に錯くも、衆知ること能わず。
人皆な我が勝つ所以の形を知るも、吾が勝を制する所以の形を知ること莫し。
故に其の戦い勝つや復びせずして、形に無窮に応ず。
【訳】
勝利する条件は次の四つの方法で作り出される。
1、戦局を検討して、両軍の優劣を把握する。
2、誘いをかけて敵の出方を観察する。
3、作戦行動を起こさせて地形上の急所を探る。
4、偵察戦をしかけて陣形の急所を強弱を判断する。
先にも述べたように、戦争態勢の神髄は敵にこちらの動きを察知させない状態、つまり「無形」にある。
こちらの態勢が無形であれば敵側の偵察が陣中深く潜入したところで、何も探り出すことはできないし、敵の軍師がいかに智謀にたけていても攻め破ることはできない。
敵の態勢に応じて勝利を収めるのは一般の人には理解できない。
彼らは味方のとった作戦が勝利をもたらしたことは理解できても、それがどのように運用されて勝利を収めるに至ったのかまではわからない。
それ故、同じ作戦を繰り返し使おうとするがこれは間違いである。
作戦は敵の態勢に応じて無限に変化するものである。
まとめ
・自軍の情報を完全に隠すのは不可能。
・目に見える情報、常識を逆手にとって相手を嵌める。